弁護士会の読書
※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。
2015年11月 1日
アメリカの卑劣な戦争(下)
アメリカ
(霧山昴)
著者 ジェレミー・スケイヒル 、 出版 柏書房
安保法制が強引に成立して、これから日本は「戦争する国」になる危険が現実化しています。この法制によって「抑止力」を強める、なんて言ったって、世界最強の軍事大国であるアメリカに抑止力がないのですから、日本がどうあがいたって抑止力を持てるはずがありません。その意味でも大ウソつきのアベ・自公政権は絶対に許せません。
日本は、これからテロ攻撃の対象にもなる危険があります。自爆テロは、自分の体に爆弾を身につけています。それも、最新のケースでは、自分の直腸内に仕込んでいたというのです。これでは、身体検査で見つかるはずもありません。
2009年12月3日、ソマリアのモガディシュ市内の大学医学部の卒業式で自爆テロが起きた。犯人はブルカという女性の服装をした男たちだった。死者25人、負傷者55人だった。
アラブの女性が全身を覆う服装をしているのを自爆テロ犯人が利用したというわけです。このソマリアに、日本の自衛隊が安保法制法の具体化として派遣されそうです。言葉も話せず(英語は通用しません)、生活習慣がまるで違うアフリカに行って日本の自衛隊が何が出来るというのでしょうか、、、。そんなことして、日本の安全が守れるなんてウソもいいとこです。かえって、日本国内にテロの危険がますばかりでしょう、、、。
オバマ政権は、前任者の対テロ対策をほとんどすべて受け継いだ。国家機密の秘匿特権と国家安全保障の保護という主張を十全に活用し、殺害プログラムの詳細を国民の目から隠し続けた。
2010年半ばまでに、オバマ政権は特殊作戦部隊の駐留先を60ヶ国から75ヶ国に増やした。特殊作戦軍は、イラクとアフガニスタン以外の、世界中の国々に4000人を派兵していた。
特殊作戦部隊の出身者は、大きく稼ぐ。
統合特殊作戦コマンドは、高度に専門家された極秘の機密作戦集団で標的殺害あるいは拉致に備えたデリケートな監視と情報作戦の任務にあたる。
アメリカの統合特殊作戦コマンドによるビンラディン暗殺計画についても触れています。
アメリカ映画『ゼロ・ダーク・サーティ』でも紹介されていますが、ビンラディンは武器をもって抵抗したのではなく、アメリカ兵は無抵抗のビンラディンを一方的に射殺したのでした。
このとき、屋内にいた大人11人のうち7人をアメリカ兵が撃ち、男4人、女1人が殺されている。その犠牲者は誰も武装していなかった。
アメリカ政府は、国際人権法を軽視する手段で作戦を敢行したのである。そして、アメリカはパキスタンの主権も侵害した。アルカイーダの指導者が死んだからといって、現地の抵抗が沈静化したことはなく、むしろ活発化している。
アメリカはアルカイーダをテロリストと呼ぶが、むしろ無人航空機のほうがテロリストだ。無人航空機は昼夜を問わず飛び回り、女や子どもを怯えさせ、眠りを妨げる。そのほうが、よほどテロ行為だ。
アルカイーダは、本当にアメリカの存在なのか?
もちろん、違う。絶対に違う。連中は、誰ひとりとしてアメリカの存在を脅かすほどの脅威ではない。過剰反応しているだけだ。こういうヒステリックな反応こそが危険だ。
ソマリアには、政府という名の「泥棒」か、アル・シャバーブという名の「犯罪者」か、ふたつの選択肢しかない。
脅威を取り除くことを目的としたアメリカの政策は、逆に、その脅威を増強することになった。ソマリアにおけるアメリカの多面的な作戦は、結局、かつてアル・シャバーブを仲間であり味方であるとしていた者たちや軍閥を強く後押しすることになった。
無人機をつかい、狙った者を始末して、良しとする。こうやって、たしかに個人は排除出来る。だが、争いの根本的原因は解決されずに残っている。根本的な原因とは、治安ではない。政治と経済だ。
武力に対抗するには武力だという単純な発想ですすめると、日本だってアメリカの9.11事態7に直面することになりかねません。
安保法制を一刻も早く国会で廃止してほしいものです。
(2014年10月刊。2500円+税)
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