弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2011年6月20日

森のハヤブサ

生き物

著者  与名  正三    、 出版  東方出版 

 日本は奈良、その高山の里に棲みついているハヤブサの写真集です。大自然の生き物であるハヤブサの伸びやかな生き様がよく写し撮られています。日本の山に、こんなにも身近にハヤブサがいるのですね。その躍動する姿をとらえた感動の写真集です。どうぞ、ぜひ手にとって眺めてみてください。
 ハヤブサは留鳥。毎年、同じ場所に生息している。しかし、8月から10月は行動圏が広がって、営巣地の近くで姿を見ることは少ない。ハヤブサの獲物の一つがハト(鳩)。レースバトです。ヒヨドリも、ツグミも、ハヤブサのエサになります。
 小鳥を獲るときのスピードは時速300キロ以上にもなる。メスが卵を温めているときには、オスが狩りをする。メスはオスと交代して抱卵する。オスがメスに獲物の小鳥を受け渡す行動は、求愛の行動であり、メスがヒナに対して給餌するための一環でもある。
狩りに疲れたオスが休息をとろうとすると、メスがやって来て、鳴き叫び、早く狩りに行くように促す。うへーっ、これって、まるで人間と同じではありませんか・・・・。男はつらいよ、ですね。
 ハヤブサのオスとメスは、同色なので識別は難しいが、オスの喉の部分は真白なのに対して、メスの喉にはゴマ状の斑点がある。
獲物の管理は、メスが主導権を握っている。古来、日本の家庭では、妻が家計を握ってきました。まるで、同じですね。ハヤブサに親近感を覚えます。
ヒナが成長すると、獲物の形を認識させるため、親鳥は獲物を解体せずに生きたままで与える。だから、獲物となったスズメが逃亡に成功することだってある。
 巣立ったばかりのハヤブサの幼鳥はなかなかと飛ぼうとしない。飛翔力を高めるため、親鳥(メス)は獲物の肉片をもって周囲を飛びまわり、幼鳥を飛び立たせようと努力する。親鳥は、幼鳥の飛翔力を高めるため、すぐには獲物を渡さない。
 奈良の森に棲みつくハヤブサの生態がよく撮られた写真集です。
(2011年2月刊。1500円+税)

 きのうの日曜日、雨の中を年に2回恒例のフランス語検定試験(1級)を受けてきました。結果は本当に惨々です。1問目分からず、2問目も3問目も全滅。4問目の小問にやっと一つだけ正解にあたりました。動詞を名詞に変えて文章をつくりかえたり、慣用句など、まるで歯が立ちません。後半の長文読解で少し点が取れるようになり、仏作文は少し手ごたえがあるかなというレベルです。それでも小休止のあとの書き取りはかなりうまくいき、聞き取りも、まあまあでした。やはり毎朝の書き取り練習がモノを言います。
 自己愛みちみち大甘の自己採点で61点(150点満点ですから、やっと4割)でした。
 挑戦することに意義があるとは言うものの、終わると毎回どっと疲れを感じます。大学の同じ構内の別の校舎で漢検もあっていました。そちらの方が受験生は多そうです。

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