弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2006年10月 4日

グーグル誕生

著者:デビッド・ヴァイス、出版社:イースト・プレス
 31歳のグーグル創業者は2人とも、純資産40億ドルという超大金持ち。40億ドルって、日本円でいうと、どれくらいでしょうか・・・。少なくとも4000億円ですよ。なんという数字でしょう。あまりの巨額に想像もつきません。
 グーグルの時価総額は500億ドル。2005年の当初利益(3ヶ月)は、3億7000万ドル(上昇率は、なんと600%)、売上高は13億円。
 グーグルは2002年には4億4000万ドルの売上と1億ドルの利益をあげた。
 2004年度の上半期の売上は14億ドル。利益は1億4300万ドル。
 不可能に思えることには、できるだけ無視する姿勢でのぞむこと。つまり、できるはずがないと思われることに挑戦すべきなんだ。実は私も、20年来、ベストセラーに挑戦しているのです。いつも、なんとか今度こそ、と思ってはいるのですが・・・。
 サーゲイ・ブリンの両親はロシア生まれのユダヤ人。数字の天才。スタンフォード大学の博士課程の課す10試験を1回の挑戦で、すべてA成績でパスした。
 ラリー・ペイジもスタンフォード大学の博士課程に入った。ラリーの親もユダヤ人。
 この2人は、世間が検索エンジンを見限っているときに、その価値を見つけて向上させた。1999年にグーグルは1日7000件の検索に対応していた。ところが2000年には、検索件数は1日1500万件にはねあがった。
 グーグルは広告の常識を破った。そのプリントページには広告が一つもない。広告をのせると遅くなる。迅速に表示するためでもあった。
 グーグルは、どうやってもうけているのか。広告がクリックされたときだけ、広告主に請求する。グーグルでは企業が広告料を高く支払えば、高い順位になるとは限らない。もう一つ、ユーザーがどれだけ頻繁にクリックするかにもよっている。その点がヤフーとは違う。企業にとって重要なのは、グーグルの検索結果ページの上位に自分たちのサイトをのせること。
 クリック詐欺という言葉が出てきます。ライバル社が大量にクリックして、無用な広告料を支払わせようとするものです。
 グーグルの社員食堂には専門のシェフが高級で雇われていた。昼食のメニューは秘密にされ、何が出てくるか、お楽しみだった。社員に無料のランチは、ヘルシーでおいしく、愛情のたっぷり入ったランチとして社の内外で評判になった。これは社員が大切にされていることを実感させるものだった。
 インターネット社会の底知れぬ巨大さを実感させる本です。といっても、私はグーグルを利用したことはありません。まあ、これって自慢にもなりませんが・・・。

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