弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2006年4月25日

泣いて笑ってスリランカ

著者:末広美津代、出版社:ダイヤモンド社
 私は紅茶が大好きです。ミルクティーをゆっくり味わいながら本を読んでいると、幸せ感に全身が包まれてしまいます。
 紅茶の名産地、スリランカに日本人女性が1年間滞在して、体当たり紅茶修業をしたのです。すごいですね、日本の女性は。タフでなければやっていけません。精神的にも、そして胃腸の方も・・・。
 紅茶にもいろんな種類があることを、今さらながら思い知らされます。といっても、私の毎朝のしょうがとハチミツ入り紅茶は、悲しいことに生協のティーバッグなのです。
 紅茶のテイスティングは、口にふくむことから始まる。このとき、できるだけ空気と触れさせるために、ズズズと音を立てながら吸う。行儀はよくないが、これがテイスティング。そして、鼻から空気を出す。そのときに、鼻をすっと抜けていく香りをチェックするのだ。そのあと、ぺっと吐き出す。決して飲みこんではいけない。
 ミルクティーには、砂糖山盛り1杯とコンデンスミルク普通盛り1杯を入れる。スリランカでつかう砂糖は日本のものより甘みが少ない。だから、想像するほど甘くはない。
 スリランカでは、ミルクティをつくるとき生乳はつかわない。粉ミルクをつかう。冷蔵輸送のインフラがととのっていないから。家庭の冷蔵庫に入っているのはココナッツミルク。
 スリランカの食事はカレー。左手は不浄の手なので、右手だけで食べる。食べる分だけを混ぜる。人差し指から薬指をつかい、小指は軽くそえる。指をスコップのようにして混ざったカレーをすくう。そして口のところまでもっていき、親指でカレーを押し出すようにして口に入れる。食卓に肘をついて食べる。熱いものでも、少し冷めてから食べる。
 晩ご飯は夜の9時。夕方5時にティータイムがある。食後に紅茶を飲む習慣はない。食後は決まって水。一度沸かして冷ました常温の水をがぶ飲みする。
 紅茶の葉っぱは一芯二葉で摘む。芯芽とその下についている葉っぱ2枚を摘む。でも、三枚目の葉っぱがもしソフトなら一緒に摘んでもいい。
 雨が降っても紅茶は摘む。ビニールシートを頭からすっぽりかぶって・・・。
 軟らかい葉っぱには、紅茶のおいしさの元となる化学物質がたくさん残っている。
 乾期になると、紅茶の生産量は格段に落ちてしまう。しかし、その分だけ紅茶のうま味がぐっと出てくる。劇的に味が良くなる。
 インドのダージリン、中国のキーマンと並ぶのが、スリランカのウバ。メントールの味と香りが強烈だ。
 スリランカでは、ミルクティをつくるとき生乳はつかわない。粉ミルクをつかう。冷蔵輸送のインフラがととのっていないから。家庭の冷蔵庫に入っているのはココナッツミルク。
 スリランカで結婚するときには、やはりカーストが問題となる。自分の身分に見合う人を親が探し出し、親が決めた人と結婚する人が多い。
 日本女性の健康はつらつとした行動力に、男も負けてなんかいられないと、つい思ってしまいました。それにしても、おいしいミルクティーを味わいたいものですよね。ご一緒に、いかがですか。

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