弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2005年10月24日

50歳からの旅行医学

著者:篠塚 規、出版社:講談社α新書
 50代も半ばを過ぎている私たち団塊の世代には大変役に立つ実用書で、旅行にもっていくべき薬の名前が具体的に書かれていたり、参考になるところがたくさんありました。
 著者も団塊世代のお医者さんです。日本旅行医学会の専務理事という肩書きがあります。
 旅は毎年、定期的に行くほうが健康効果が高い。旅への準備期間が長くとれ、健康面でも周到に準備できる。ふだんの生活にも励みとハリが生まれる。
 私は、40歳になってから、少なくとも年に1回は海外旅行に出かけるようにしています。といっても、全世界をまわるつもりはありません。なるべく言葉の通じるところがいいからです。これまで行ったことのある国は、多い順にいうとアメリカ、(日本はアメリカの何年か後を追いかけていっている社会ですから、弁護士会の視察先としては、どうしても多くなります)、中国、フランス、韓国(以上が、複数回、行きました)、マレーシア、タイ、ニューカレドニア、スウェーデン、デンマーク、ドイツ、オーストリアです。アフリカにも行ってはみたいのですが・・・。
 まず荷物は少なくする。1グラムでも軽くすることが原則。無駄なものは持っていかない。私は大賛成ですし、実践しています。この点、観光立国スイスはたいしたものです。フライ・バゲージという便利なシステムがあります。外国で重いスーツケースをかかえてウロウロする必要がないというのは大変に助かります。
 健康のために梅干しをもっていることはあっても、日本食などは絶対にもっていきません。ミネラルウォーターをスーツケースに何本も入れている人がいたのを見たときには、驚きのあまり言葉を喪ってしまいました。着替えも最小限です。ホテルで洗濯しますし、わが家にある古い下着をもっていって、旅先で捨ててきます。紙製ブリーフなども愛用します。
 今回のフランスに携帯湯わかしを持っていかなかったのは失敗でした。どのホテルにもポットがありませんでした。中国のホテルだと、毎日、お茶の入ったポットを持ってきてくれるのですが・・・。やっぱり、熱い日本茶を飲みたいときがありますから、そんなとき、海外旅行用の携帯湯わかしは必需品だと思います。
 靴はウォーキングシューズを2足もっていきます。この本の著者は1足で足りるとしていますが、やはり2足あった方がいいように私は思います。
 下痢しないためには氷にも気をつける。私はマレーシアでかき氷が出されたので困ってしまったことがあります。日本でも、大人になってからはほとんど食べないので、写真をとるふりをしてカメラをかまえて席を立ってごまかしました。
 下痢したときには、すぐ下痢止めの薬を飲んではいけない。悪い菌を体外に出してしまったあとに薬は飲むべきで、2日ほどがまんした方がよい。知りませんでした。そして、水分と塩分をとる。アルコールや、お茶、コーヒーは下痢を悪化させるので、絶対に避けるべきだ。うーん、なるほど、そうなんですか・・・。
 海外旅行で下痢や便秘を防ぐには、毎朝、ヨーグルトを食べるといい。牛乳だとおなかがゴロゴロするが、それは乳糖のせい。ヨーグルトは、その乳糖を分解し、整腸作用があるから、おすすめ。
 朝食はいつもより軽目にし、ディナー夕食の予定があるときには昼もサラダなどで軽くすませた方がいい。まったくそのとおりだと思います。昼は、2人で1本のサンドイッチを分けてすましたりしました。フランスでは、サラダといっても日本と違ってたっぷりのボリュームがあります。
 ひとつの都市に最低2泊、できれば3泊以上するのが、おすすめ。まったくそのとおりだと思います。3泊すると、あいだの2日間を、ゆっくり過ごすことができます。とても心が落ち着きます。もう50代になっているのですから、あわただしく動きまわすのは似合いません。ゆっくり、じっくり自分の足で動きまわるのがいいように思います。
 ふむ、ふむ、なるほど、かなり既に実践しているところがあるぞ、うん。でも、知らないこともたくさんあって、とても役に立ちました。今度はどこへ行こうかな。やっぱり久しぶりに南フランスに行ってみようかな・・・。

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