弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2005年7月22日

虹と雲

著者:ドルジ・ワンモ・ワンチュック、出版社:平河出版社
 ブータンの現代史を知ることのできる本です。写真もありますが、ブータンの民俗衣裳は、日本の丹前みたいなものですし、顔も日本人そっくりです。そのブータンの王姫が父親からの聞き書きをまとめました。
 ブータンの風俗もカラー写真つきで紹介されていますので、ブータンという日本人になじみの薄い国のことを知ることができます。
 ブータン人の名前には姓がありません。すべて1人1人別で、まったく個人的なものなのです。名前からは親族関係がまったく見当つかないのです。親子かどうかも名前からでは分かりません。大半の名前は男性にも女性にも共通に使われるので、名前からだけでは、その人が男性か女性かもわかりません。もちろん、姓がないのですから女性は結婚して名前を変えることもありません。
 こんな不思議な国なのですが、やはり政争はあります。王族内部で有力者が暗殺されました。でも、そのうちその身内が帰国できたりもするのです。なんだか日本人には理解しがたい国です。

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