弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2005年7月 1日

ストリート・ボーイズ

著者:ロレンゾ・カルカテラ、出版社:新潮文庫
 1943年9月28日から10月1日までの4日間、イタリアのナポリで市民がナチスドイツの機甲師団とたたかい勝利したという史実をもとにしたフィクション小説です。近く映画化も予定されているということですが、ナチスに親を殺され戦争孤児となった子どもたちが武器をもってたちあがり、ナチスとたたかう状況は手に汗を握る痛快さです。まあ、そんなことはありえないと思いつつも、情景描写が実に巧みですから、ついついひきこまれてしまいます。ナチス・ドイツの機甲師団が1人のアメリカGIに励まされた200人の子どもたちに翻弄され、壊滅していく様子は読んでいて気分がスカッとします。たまには子どもがナチスをやっつける話もあってもいい。そう思いながら、車中で我を忘れて読みふけりました。

  • URL

カテゴリー

Backnumber

最近のエントリー