弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2005年4月16日

日本のお金持ち研究

橘木俊詔・森剛志/著、日本経済新聞社
 「全国規模のアンケート調査とデータから現代日本の富裕層とは誰かを浮き彫りにし、金持ちになった背景や社会制度の実態に迫る興味深い1冊」とネットで紹介されているとおり、社会学の学者による日本の金持研究です。
 目次をぱらぱらと見たところ、医師・弁護士・経営者などアンケートを踏まえて、お金持ちに関する分析がされていましたので、弁護士の欄と医者の欄を本屋で立ち読みで対比しました。
 「弁護士はなるまでのリスクやその労働時間に比べると、医師やほかの仕事に比べて経済的に報われていない。ロースクールができても、現状程度の収入であれば、優秀な人間はますます他業種に流れてしまう」「裁判官と弁護士は有名になればなるほど忙しくなるが、検事は逆にヒマになる」等等フムフムと自分と対比して納得できる部分もあれば、ええっ弁護士はこんなに他業種に比べ(金銭的に)報われていないの?と驚かされる部分もあり、買う気が失せました(TT)。高額所得弁護士の4タイプの中身は忘れましたが、自分はそののどれにも当てはまりませんでした(ガックシ)。
 眼科の業界で、白内障バブルなんて事象があったことも知りませんでした。弁護士業界の倒産バブル(東京で高額納税弁護士の相応の割合を倒産関係の弁護士が占める)のようなものなんでしょう。目次だけでも学者の論文にしては目を引くものです。読んだ上で買えたアナタの性根は強いですよ、マジ。

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