弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2005年3月24日

楽天の研究

著者:山口敦雄、出版社:毎日新聞社
 プロ野球への参入騒動のときまで、私は正直言って楽天という会社の存在を知りませんでした。インターネットで買い物をするなんてしたこともないし、考えたこともありません。でも、現実にはネットショッピングの利用者は急速に増えているのです。
 楽天は楽天市場へ出品する店に月5万円の出店料をもらっています。出店数が1万ですから、月に5億円の売上があります。そのうえに、売り上げに応じた手数料(3.5〜5%)収入が入ります。買う方の入会料はいりません。
 毎週1回、全社員700人(平均年齢30歳)を集めた朝会(あさかい)が午前8時から本社で開かれます。そのとき各部門の業績が報告されますが、三木谷社長は対前年同月比で100%、最低でも50%の伸び率をキープするよう訓示するというのです。この不況下の日本で、信じられない数字です。
 1997年に13店舗でスタートし、4年後に5000店をこえ、その3年後の2004年に1万店となったのです。その急増ぶりに驚かされますが、はじめは店まで足を運んで出店をお願いするという営業をしたそうです。月5万円しかも、6ヶ月分の前払いを要求したというのですから、すごく高いと私は思いました。ところが、実は当時は100万円の出店料が相場だったそうで、月5万円は破格の安値だったといいます。へー、そうなのかー・・・と、思いました。
 ネットショッピングは5年もすれば、今の10倍になるだろうと言われています。一度借った人は病みつきになるというのです。そうなのでしょうか・・・。私にはとても分からない世界がインターネットの向こうに広がっているようです。

  • URL

カテゴリー

Backnumber

最近のエントリー