弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2005年3月 8日

私たちは暗黒宇宙から生まれた

著者:福井康雄、出版社:日本評論社
 私は宇宙と星の話も大好きです。しばし、俗世間の憂さを忘れることができるからです。100億光年の彼方なんて、いったいどうなっているんでしょうか。宇宙に果てがあるのか、ないのか。宇宙人(生物)はいるのか・・・など、興味は尽きません。
 宇宙の年齢はざっと137億年。アインシュタインの宇宙項は、宇宙が永久不変だと彼が信じていたから、そのつじつまあわせのために考え出されたもの。宇宙が膨張していることを知って、アインシュタインは宇宙項の導入を「生涯最大の失敗」だと悔やみました。ところが、今、宇宙にはダークエネルギーがあり、それはアインシュタインの宇宙項と同じ働きをしている。だから、宇宙項を入れたアインシュタインは正しかった。そういう学説があるそうです。なんだかよく分からない話ですが、興味をそそられます。
 宇宙には普通の物質が4%、ダークマターが23%、そして残る73%はダークエネルギーで構成されている。ダークマターとは質量をもっているが、光を出さないために見えない物質をいう。渦巻銀河の回転速度は星がたくさんある内側の方が外側よりも速いはず。ところが、内側と外側とで回転速度にほとんど差がない。ということは、渦巻銀河の外側に光で見えない物質(ダークマター)が存在しているからである。うーん、分かったような分からないような・・・。
 そして今、ダークエネルギーの量と正体を明らかにするための超高精度アンテナからなるALMAプロジェクトが進行中で、日本も重要な役割を担っている。
 銀河系には2000億個の星があり、宇宙全体には2000億個の星からなる銀河が1000億個以上もある。うーむ、宇宙に星がぎっしり、ということか・・・な。でも、現実の夜空は暗い。どうしてなんだろう・・・。
 最近、太陽系以外の星に惑星が次々に見つかっているそうです。といっても、これらの惑星を人間が直接に姿を見たというものではありません。惑星よりはるかに明るく輝く恒星がすぐ近くにあるため、惑星と見分けることはできません。恒星を観測していて、定期的にふらつく姿を見て、惑星の存在を割り出したのです。
 うーん、科学の力って、すごいですよね。

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