弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2004年12月21日

広い宇宙に地球人しか見あたらない50の理由

著者:スティーヴン・ウェッブ、出版社:青土社
 宇宙人はいるのか。映画『ET』の世界は現実にはありうるのか・・・。
 UFOは地球におりてきていないのか。ナスカの地上絵は宇宙人が描いたものではないのか・・・。フェルミのパラドックスをテーマとして取りあげ、ひとつひとつ解明していった本です。
 私は、なぜ夜の空は暗いのか、前から疑問に思ってきました。だって、空には無数に星があるのですよ。無数とは無限のことですから、光が途中で消滅しない以上、夜空は大小さまざまの星からの光線によって埋め尽くされている。つまり、どちらを向いても全面的に光に満ちあふれ、無数の光によって明るくなっているはずなのです。ところが、雲ひとつない夜空なのに、空は暗くて星明かりは少ししかありません。これは、宇宙が固定したものでなく、膨張していることの反映だということです。でも、それにしても・・・、不思議です。
 地球の人口は、1650年に5億人、1800年に10億人、1930年に20億人、1975年に40億人、1999年に60億人。すごい増え方だ。
 われわれが銀河に植民することになるのなら、なぜ彼らは既にそうしていないのか。植民地を樹立する手段として動機と機会があるのに、そうしているようには見えない。なぜか。これをフェルミ・パラドックスという。
 フェルミ・パラドックスが教えてくれるのは、この銀河系の中で知性のあるもの、もののわかる種族は人類だけだということ。銀河では、単純な生物はずっと少なくなるが、それでもないに等しいほどではない。例外的に興味深い生命系は、銀河の中には何万とあるだろう。ただ、知的生命体を備えた惑星は地球だけだということ。
 ええーっ、そうなのかな・・・と思いつつ、やっぱりそうかもしれないなと思いました。

  • URL

カテゴリー

Backnumber

最近のエントリー