弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2004年7月 1日

ホントのSTD

著者:澤村正之、出版社:講談社
 週刊誌によると、コンドームの売れゆきが激減しているそうです。
 STDとは性感染症のことです。これを防ぐのは簡単、セックスするときコンドームをつかえばよいのです。東南アジアの国々ではコンドーム使用を義務づけてHIVの流行が減っています。ところが、コンドームが使われていない日本では、エイズ患者が増加する一方なのです。主婦層、とくに30代の増加傾向が目立つというのですから、ことは深刻です。
 性教育に取りくんでいる東京の学校に対して石原都知事や与党側から「いきすぎだ。寝た子を起こす」という猛烈な批判(反撥?)が出ています。しかし、「寝た子」はそうでなくても起こされるものなのです。いかに正しい知識を早く伝えるかという真面目な努力に水をさしてはいけません。
 私の依頼者に、産科医院につとめる看護師さんがいますが、若い人の妊娠中絶手術が増えているそうです。医者はピルを飲むように言いますが、ピルでは性病の予防にはなりません。コンドームが売れなくなった日本って、やっぱり心配ですよね。

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