弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2004年2月 1日

お旗本の家計事情と暮らしの知恵

著者:小川恭一、出版社:つくばね舎
 江戸時代には、上司やお世話になる役職者への付届は賄賂ではなく、玄関で礼を言ったり、受取証を書いたりするようなものでした。
 御徒目付組頭(おかちめつけくみがしら)の小野伝左衛門という人は25歳で御徒目付となって、在職45年だったそうです。事情に明るく便利な人で、自分から催促などしなくても、大名や旗本から盆暮れの挨拶品が山のように自宅へ届いていたそうです。それだけの役得があるので、旗本への昇格を断わりとおしたといいます。
 旗本の経済事情を具体的に分かりやすく知ることのできる本です。

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