弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2003年12月 1日

今すぐやる人が成功する

著者:堀場雅夫、出版社:三笠書房
 私は、ときにビジネス書も読みます。ビジネス界で成功して名をあげた人の言葉には含蓄があります。仕事ができる人と、できない人の際だった差は、コスト意識にある。私も、時間を昼間ダラダラと費やすようでは弁護士として大成しないと考えています。もちろん息抜きは必要なのですが、自分の時間単価を考えないようでは困るのです。仕事ができる人は、まず、相手の話にきちんと耳を傾ける。そして理解しようと努力する。そのうえで、自分と相手との違いを判断し、異論を述べ、そして行動に移す。そうなんです。やはり、いつも付和雷同では困るのです。とりわけ重要なのは、「時間」に対する価値観である。「時間をどう使うか」を決める主体はあくまでも自分であり、個性的な価値観を持っていなければいけない。時間の効率を高めるためには、集中力だ。集中力で時間が縮まる。仕事ができる人は「100%」を目ざさない。プライオリティーにしたがって、時間内に間に合わない仕事は切ってしまう。そうですよね。何事も完璧をめざすと、かえって他のことがおろそかになりますからね・・・。仕事ができる人は、自分の能力の1.5倍、少なくとも150%くらいの仕事を抱えこむ。無理を承知で大量に抱える。その方が100%の能力を発揮できるから。人からほめられて素直に喜べる人は、確実に仕事ができる。仕事が人間関係で成り立って以上、仕事の実務能力と感情の表現能力は必ず比例する。人間は「言葉の生き物」だ。言葉が足りないとき、人間は必ず人間不信に陥る。仕事ができる人は、服装を含め、いかに突出するか、いかに自分の能力を認めるかを考え、努力する。仕事とは、本来、マニュアルに載っていないことをすること。完璧な「非マニュアル人間」、これこそ、我々が目ざすべきものである。スピーチを成功させる三つのコツ。第1に、原稿を見てはいけない。聞き手に語りかける。第2に、話のポイントを3つに絞る。第3に、相手の価値観で話す。説得力あるスピーチは、すなわち情報収集活動のたまものである。なかなか味わいの深い言葉ですよね。

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