弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2003年11月 1日

太りゆく人類

著者:エレン・ラペル・シェル、出版社:早川書房
 肥満を解消すべく努力している。9月からの2ヶ月で、なんとか3キロの減量に成功した。といっても油断すると、すぐに元に戻ってしまう。私のダイエット法は、事務員さんのおすすめによるもので、朝9時から昼12時までは飲まず食わずの絶食。相談を受けたり、打ち合わせするとき、ノドが乾くので、しきりにお茶を飲んでいたが、今はそれを絶った。朝食はリンゴとニンジンのミックスジュース。そして、青汁の牛乳とまぜて飲む。臭味はない。そのあと、ショウガ紅茶を一杯だけ飲む。昼と夜は普通に食事を摂る。当面の目標達成まで、あと2キロだ。なんとしてもやり遂げたい。食事の量を減らし、運動の量を増やす努力を続けている。
 肥満は、アメリカの公衆衛生を危機にさらす要因の第2位(ナンバーワンはタバコ)で、年間30万人の生命の損失となっている。大人の34%が過体重で、27%が肥満。子どもの過体重・肥満は、20年間に2倍以上となった。アメリカ人は、年間330億ドルをダイエット製品や痩身法に費やしている。ところが、抗肥満薬の効果には疑問があり、製薬会社にもうけさせているだけではないのか・・・。「ノー・シンク・フーズ」(何も考えない食べもの)とは、ファースト・フードと同じもの。ビタミン、ミネラル、繊維質が少なく、かわりに砂糖、脂肪、カロリーがたっぷり入っている。脂肪が濃厚に含まれている高カロリーの食品は、満腹感を感知する体内のシステムを鈍らせ、食欲をコントロールできにくくする。
 ファーストフード店のハンバーガーの肉は、2割が脂肪、2割がタンパク質、6割が水分。1日に4時間以上テレビを見る子どもの18%が肥満であり、テレビを見ながら子どもは大量に食べ、エネルギーを消費させない。そして、味覚の複雑さより、甘さにだけ頼る食品に舌が慣れさせられる。ヒトが賢く生きていくためには、大きな障害がいくつも待ちかまえているというわけだ。

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