弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2003年11月 1日

伝記・正岡子規

出版:松山市教育委員会
 秋晴れのさわやかな日、久しぶりに松山城にのぼりました。リフトに揺られ、心地よい秋風を全身に受けとめ、下界をはるかに見おろし、しばし憂き世の些事を忘れました。
 道後温泉の一角にある子規の半生に触れることができました。子規がベースボールを愛好していたこと(最近、野球の殿堂に飾られたとのこと)、東大予備科に入り、そこで知りあった夏目漱石と同じ家に下宿していたことも初めて知りました。
 15歳で野心に燃えて上京した子規です。私も18歳のとき、大いなる期待に胸をふくらまして上京しました。残念なことに、たちまち巨大都市・東京には幻滅させられてしまいましたが・・・。子規は病気とたたかいながら、俳句そして短歌の革新を目ざしました。その感覚の鋭さと命をかけた努力ぶりには頭が下がります。春や昔15万石の城下かな

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