弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2003年9月 1日

自衛隊はどのようにして生まれたか

著者:永野節雄、出版社:学研
 9.11以降、世の中が一変してしまった気がしてならない。三矢作戦なんて、タブー中のタブーが暴かれて世の中が大騒動になったのがウソのように、有事立法がスンナリ国会で可決されてしまった。ついに日本の自衛隊がイラクへの「侵略」アメリカ軍を支えるために遠征しようとしている。えっ、「自衛」のための「軍隊」だったんじゃないの。そう叫んでも遅い事態となっている。
 この本は日本の自衛隊がアメリカ占領軍の「許可」という名目の命令によって創設されたこと、そして、その後の経緯をインサイド・レポートとして役に立つ。自衛隊の今後を考えるうえで、発足当時の状況を知るのもムダではないと思って読んだ。

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