弁護士会の読書

※本欄の記述はあくまで会員の個人的意見です。

2003年5月 1日

アメリカの世界司法戦略

 さる会合で福岡の成富睦夫会員がすすめておられた『司法占領』(講談社)を読みました。時代は2020年。日本の法律事務所がアメリカのローファームに占領されてしまって、日本企業同士の契約書も英文となり、なんと準拠法までもニューヨーク州法になっている、そんな想定です。
 ロースクールの質が落ち、卒業生は行く先を捜すのに必死。大ローファームに入ると、過労死するまで働かされ、売上ノルマを達成するようトップに毎日尻を叩かれる。それが嫌ならサラ金の債権取立しかない。そんな悲惨な若手弁護士が描かれています。近未来小説というわけですが、こんなことにならないよう、日本の弁護士はがんばりたいものです。

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