福岡県弁護士会 主張・提言

要請書

2012年10月18日

要請書~福岡家裁小倉支部に非常勤裁判官制度の実施を~


日本弁護士連合会
会長 山岸憲司 殿


  


要 請 書 
~福岡家裁小倉支部に非常勤裁判官制度の実施を~


               
第1 要請の趣旨
 当会は、日本弁護士連合会(以下「日弁連」という。)に対し、日弁連においては、非常勤裁判制度の実施庁の拡大及び非常勤裁判官の待遇の改善に向けてより一層その実現に取り組むと共に、福岡家庭裁判所小倉支部において非常勤裁判官制度が実施されるよう最高裁判所に申し入れることを要請する。
第2 要望の理由
 1 弁護士が弁護士としての身分をもったまま、民事調停及び家事調停に関し、裁判官と同等の権限をもって調停手続きを主宰する、いわゆる非常勤裁判官制度は、2004年1月に開始された。
   同制度は、①常勤裁判官への任官促進と、②調停の充実活性化を目的とするもので、発足当初は、東京、大阪、横浜、名古屋、京都、福岡、及び札幌(東京及び大阪は、地裁、簡裁及び家裁。東京及び大阪以外は簡裁)で導入されたが、その後漸次実施庁は拡大され、2006年10月には小倉簡裁及び福岡家裁でも実施されるようになった。2012年4月現在、実施庁は、全国で2地裁、16簡裁、及び12家裁、以上合計30の裁判所に及び、108名の弁護士が非常勤裁判官としてその職務に従事している。
   同制度は、調停成立率の向上、当事者の納得度の向上など、調停制度の充実と活性化に大きく寄与していると高く評価され、非常勤裁判官経験者へのアンケート等では、「非常勤裁判官の経験は何物にも代え難い貴重な経験である」、「調停が成立したときには弁護士と違った充実感がある」など、極めて有意義な制度であるとの意見が多数あると報告されている。
 2 しかしながら、非常勤裁判官制度の実施庁は、前記のように一部のみに限定されており、このことは、非常勤裁判官の待遇が十分でない点とともに制度の重要な問題点として指摘されている。
   こうした中、2011年8月には和歌山県弁護士会が、同年9月には奈良県弁護士会が、それぞれ「県下において未実施の非常勤裁判官制度が実施されるように取り組まれたい」との要請文書を日弁連に提出し、これを受け、日弁連は全国の単位会に対し、同年12月9日付けで、管轄内の裁判所が非常勤裁判官の実施庁となることの検討を要請した。その結果、福島県弁護士会が2012年2月1日実施庁として手を挙げた。
 3 当会内において非常勤裁判官制度は、福岡簡裁、福岡家裁(本庁)の外、小倉簡裁においては実施されているものの、福岡家裁小倉支部においては実施されていない。
   福岡家裁小倉支部の事件数は、司法制度統計によれば、2010年度において1300件であり、全国的にみても本庁と遜色ないほどに多く、一方、当会北九州部会の弁護士数は、2012年7月1日現在で156人であり、非常勤裁判官を安定的に供給するに足りる員数であると言える。
   そこで、本年6月当会北九州部会において、同部会所属の弁護士に対し、福岡家裁小倉支部にて非常勤裁判官制度を実施することについてアンケートを実施したところ、これを肯定する意見が殆どであり、かつ同制度が実施された場合、非常勤裁判官に応募する意向のある弁護士が少なからずいることが確認された。
4 ここにおいて、当会は、常勤裁判官への任官の促進、及び調停の充実活性化は、全国で実現されるべきものであるから、実施庁が出来るだけ拡大されることが望ましいとの点を改めて認識し、福岡家裁小倉支部において非常勤裁判官制度が実施されることを希望する。
あわせて、制度発足当初から、非常勤裁判官の待遇が十分でないとの指摘があることから、その改善に向けて、日弁連がより一層努力することを要望する。
よって、第1記載のとおり要請する次第である。 
以上

                           福岡県弁護士会
                           会 長  古 賀 和 孝

                                   

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